イラスト制作や動画編集時に、作業を効率化してくれる左手デバイスを探している。

そんなアナタに、ジョイスティックとリング状のボタンを組み合わせることによって、直感的な操作を実現したハイエンドな左手デバイス「Orbital2(オービタルツー)」をレビューします。

「倒す・回す・押す」の3つの動作にショートカットキーを割り当てることができる左手デバイス「Orbital2」は、まさに直感的で病みつきになるガジェット!
以前、Orbital2 STERNAというエントリーモデルをレビューさせてもらったのですが、本機はフラッグシップモデルの上位モデル。
あらゆる機能が解放された製品になっていますので、Orbital2 STERNAとの違いも含め、レビューさせていただきます。
良いところ | 気になるところ |
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目次
Orbital2 開封の儀
それでは、Orbital2が届いたところから紹介していきます。

こちらがOrbital2のパッケージ。
ブラックベースに製品の写真がはいっており、ガジェットらしいカッコいいデザインです。
主なスペック

主なスペックは以下の通り。
サイズ | 全高約68mm / 底面~フラットリングの高さ約33mm / フラットリング直径約60mm / ダイアル直径約30mm |
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重さ | 約136g |
接続方法 | 着脱式USBによる有線接続 |
対応PC | USBポートを搭載したPCにて動作確認済 |
RAM | 最低8GB以上のRAM(16GB以上を推奨) |
モニタ | SXGA(1280×1024)以上必須 |
推奨OS | Windows:Windows10 64bit / Windows11 64bit Mac : macOS 10.13 High Sierra / macOS 10.14 Mojave / macOS 10.15 Catalina/ macOS 11.1以降 Big Sur / macOS 12.0 Monterey / macOS 13.0 Ventura |
保証期間 | 1年間 |
※製品の仕様詳細は、公式サイトをお確かめください。
同梱物・パッケージ内容

中に入っていたものを並べて撮影してみました。
- Orbital2
- 純正USBケーブル(Type A to MicroB)
- スタートガイド+保証書
- 輸送用クッション

スタートガイド+保証書。

輸送用のクッション。

純正USBケーブル(Type A to MicroB)。
本体の詳細

そして、こちらがOrbital2本体。
サイズは全高約68mm / 底面~フラットリングの高さ約33mm / フラットリング直径約60mm / ダイアル直径約30mmで、重さは約136g。
本体カラーはブラックとなっており、高級感のある作りです。


※出典:公式サイト
Orbital2の全体像は、こちらの画像を参考にどうぞ。

「倒す」「回す」「押す」の3つの動作を可能にするオービタルエンジン部(ダイヤル・スイッチ・ジョイスティック)のアップ写真。

ジョイスティックは軽い力で、滑らかに動きます。

ダイヤルは指先だけで操作、左右に回しやすい設計です。
コチラのダイヤルには1回転32パルスの高解像度ロータリーエンコーダーを採用しており、回してみると、しっかりとしたフィードバックを感じます。

単一キーや複数の機能を8つのスイッチに設定できるフラットリングのアップ写真。
日本Panasonic製の長寿命タクトスイッチを搭載していることもあり、軽い押し心地でありながらも動作時に確かなフィードバックがあります。

側面から撮影。
背面には接続用のmicroBポートが付いています。※Bluetooth接続非対応
Orbital2の使用感

それでは、Orbital2を使っていきましょう!
今回のテストにはWindows11を使用していますが、当然ながらMacにも対応しています。
推奨OSは公式ページにてお確かめください!

接続と初期設定

初期設定については、同梱されているUSBケーブルをOrbital2とPCに差し込んで、専用のアプリケーション「Orbital2 Core」から接続するのみ。
ショートカットキーの設定に関しては、Orbital2 STERNAのレビュー記事で細かく紹介しているので、以下の記事も併せてご覧ください!

初めての方は推奨プロファイルでスタートされると、簡単に設定することができますので、公式サイトから探してみましょう!
Orbital2を使ってみた印象

最初に結論ですが、Orbital2は数ある左手デバイスの中でも、一歩先を行く使い心地だと感じています。
手のひらにすっぽり収まるサイズ感でありながらも、「倒す」「回す」「押す」の3つの動作にショートカットキーを設定。

ここまでするか!?と思ってしまうくらい直感的な操作性ですが、コレが不思議としっくりくる。
作業の効率化、腱鞘炎になりにくい構造設計など、クリエイターが抱えている「悩み」を解決するために産まれたということもありまして、イラスト制作や動画編集を行っている人にはピッタリです。


設定した内容については、画面上にガイド表示も可能なので、全てを覚えておく必要はありません。
Orbital2を使っていると、どんどんプロファイルも増えていくため、ガイド表示はとても役に立ちます!

キー設定を進める+マウスをトラックボールマウスにしたりすると、ほとんどキーボードに触ることなく作業が進んでいくようになりますよ!

イラスト制作ソフト「CLIP STUDIO PAINT」での使用感

イラスト制作ソフト「CLIP STUDIO PAINT」での使用感については、様々な左手デバイスの中でもトップクラスの使い心地。

液タブと組み合わせることによって、ペンの位置(マウスポインター)に、メニューを表示させることができますので、必要な機能にスムーズにアクセスできるのです。
特にCLIP STUDIO PAINTでは、ツールを切り替えたり、パラメーターを調整したり、キャンバスを回転したりする作業を頻繁に行わないといけないので、Orbital2があればイラスト制作は効率よく進められます。

ジョイスティックとダイヤル、スイッチで直感的に操作できるオービタルエンジンモードに慣れるまでには数日必要でしたが、気が付いたら「無くてはならない存在」に。
こんなにも効率よくツールの切り替えができる左手デバイスは、過去にはありませんでした。


カスタマイズを楽にするプリセット機能を搭載
各ソフトごとのデフォルショートカットキーを調べることなく、ショートカットキーが一覧になったプリセットから、機能を割り当てることができるのもOrbital2 のおすすめポイント!

例えば動画編集ソフトのFilmoraのプリセットについては、こちらからダウンロード可能です。

ダウンロードしたプリセットを読み込むと、ショートカットキーや機能を一覧に登録できるので、あとは必要な機能をOrbital2に設定していきましょう!
Orbital2 と Orbital2 STERNAを比較|どっちがおすすめ?


最後にOrbital2 と Orbital2 STERNAを比較!
正直な感想としては、コスパ面も含め「Orbital2 STERNA」で十二分に満足できると思いますので、どちらを購入するか迷っているなら「Orbital2 STERNA」をおすすめします。
ただし、使い込めば使い込むほどプロファイル数が無制限になるといったような「制限がなくなるところ」が魅力になっていくとは思うので・・・以下の表をみて、ご自身の環境に合わせて検討してみてください。
Orbital2 | Orbital2 STERNA |
|
---|---|---|
最大プロファイル数 | 無制限 | 5つ |
上級者モード | あり | なし |
バイブレーション機能 | あり | なし |
リストメニューに登録できる最大コマンド数 | 無制限 | 7つ |
プログラムマクロ機能 | 無制限 | 一部機能制限あり |
テキストブロック機能 | あり | なし |
拡張機能 | Lightroom Classicに対応 | Lightroom Classicに対応 |
アップデートによる新機能追加 | あり | なし |
Orbital2 Logger | 対応 | 非対応 |
※製品の仕様詳細は、公式サイトをお確かめください。

比較|登録可能な最大プロファイル数が「5つ」➡「無制限」

登録可能な最大プロファイル数は、Orbital2 STERNAでは5つでしたが、Orbital2 では無制限になります。
私もあっという間に登録したいプロファイル数が5つになっていましたので、長く使っていくことを考えると・・・最大プロファイル数が「無制限」になるのは魅力です。

比較|上級者モード「なし」➡「あり」

「上級者モード」は、フラットリングのスイッチまで手を伸ばす必要がなくなるモード。

Orbital2はダイアルのスティックがフラットリングのスイッチ部に物理的に干渉するようにデザイン!
グイッと傾けることによって、フラットリングのボタンに干渉し、設定したショートカットキーの操作が可能になります。

比較|バイブレーション機能「なし」➡「あり」

「バイブレーション機能」が付いていると、スティックを倒したことを振動で確認できます。
そんな機能いるかな?と最初は思っていたのですが・・・、これが意外と便利。
バイブレーション機能が付いていると、確実に入力を確認できるので、誤動作が少なくなります。
比較|リストメニューに登録できる最大コマンド数「7つ」➡「無制限」

Orbital2 STERNAではリストメニューに登録できる最大コマンド数が7つまでだったのですが、Orbital2になると無制限になります。
Orbital2 STERNAを使っていて「足りなかった」と感じていた部分ではあるので、作業内容に応じて使いたい機能をリストにまとめられて地味に便利です!
比較|プログラムマクロ機能(無制限に)× Orbital2 Logger(対応へ)

プログラムマクロ機能が一部機能制限ありから、無制限に。
そして、Orbital2 Loggerが対応になるのもOrbital2を使うメリットです。

専用アプリケーション「Orbital2 Logger」を利用すれば、ショートカットキーを覚える必要もなく、実際にクリエイティブソフトを操作しながらキーを登録していくことができます!
例えば上の写真のようにレイヤーの数を増やしたい時には、

こんな感じの情報をプログラムマクロに登録する必要がありますが、こちらは「Orbital2 Logger」に記録させたログを読み込んだだけ。
クリエイティブ系の作業は、こんな感じでマクロを駆使することによって作業が効率化できることが多いので、プログラムマクロ機能が無制限になってOrbital2 Loggerも対応になるOrbital2は便利だと思います。
比較|テキストブロック「なし」➡「あり」

関数を登録しておいて、ワンアクションで入力することもできるテキストブロックもOrbital2だけの機能です。

半角英数字記号のみにはなりますが、イラスト制作時に「よく使うレイヤー名」の設定で活用したりしても、スムーズな作業につながっています!
まとめ

ジョイスティックとリング状のボタンを組み合わせることにより、直感的な操作を実現したハイエンドな左手デバイス「Orbital2」は、過去に試してきた左手デバイスの中でもトップクラスの使い心地でした!
「倒す・回す・押す」の3動作にショートカットキーを割り当てることができるという意味では、Orbital2 STERNAでも良いとは思いますが、あらゆる機能が解放されたフラッグシップモデルの上位モデルとなる「Orbital2」はその上を行きます!

イラスト制作、動画編集用に最適な左手デバイスを探しているなら、ぜひ詳細を販売サイトよりチェックしてみてください!
良いところ | 気になるところ |
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